Robin Zeng:ゼロカーボン技術で持続可能エネルギーの時代を切り開く
寧徳、中国、2026年2月5日 /PRNewswire/ -- 2月3日、CATLの会長兼最高経営責任者であるRobin Zeng氏はアラブ首長国連邦のドバイで開催された世界ローリエットサミットと世界政府サミットで、エネルギーの将来についてスピーチを行いました。以下全文
人類の歴史において、エネルギーは文明発展の原動力となってきました。人類の発展におけるすべての大きな飛躍は、エネルギー革命を伴っていました。現在、別の革命的なエネルギー転換を迎えており、人類が狩猟採集社会から農業社会へと移行したときと同じようなものです。化石燃料を探し出して集める時代から、風力発電所や太陽光発電所でエネルギーを収穫してバッテリーに蓄える時代へと。
この革命は、実用的なソリューションを実現してコストを引き下げる科学とテクノロジーの進歩によって可能になります。IEAとBNEFによると、過去10年間でLFP電池と太陽光発電のコストは約80%低下しました。持続可能なエネルギーソリューションは、技術的に実現可能なものから経済的に魅力的な選択肢へと進化しました。
CATL社は、再生可能エネルギーがさまざまな用途で真の経済的競争力を実現できるように促進しています。鉱業分野では、CATL社が提供するソーラー・プラス・ストレージシステムはチリとコンゴ民主共和国で導入され、ディーゼル発電機の約4分の1のコストで遠隔地での業務に電力を供給しています。
産業用途でも同様の変革が進んでいます。パキスタンでは、分散型太陽光発電の急成長とCATL社のエネルギー貯蔵ソリューションの組み合わせにより、地元のセメント工場に信頼性の高い電力が供給され、電気コストが半減しました。
カリフォルニアでは、未来の電力システムがグリッド規模でどのようなかたちになるか伺えます。蓄電容量が拡大すると、再生可能エネルギーの高い普及率によって生じる「ダックカーブ」は大幅に緩和されています。2025年には、クリーンエネルギーが総電力需要を満たすか上回ったときに、グリッドに1,800時間以上が記録され、再生可能エネルギーと蓄電が共に増加することによる可能性が示されました。
こうした動きは、より広範な現実を指しています。多くの地域でクリーンエネルギーが採用されている理由は気候変動対策の目的だけでなく、テクノロジーの進歩によって商業的に最も実行可能な選択肢になったからです。
当社は、ネットゼロ・エネルギー時代への大きな変化を取り組んでいます。私の考えでは、未来のエネルギーシステムは3つの言葉で定義できます。つまり、分散型、インテリジェント、循環型。
まず再生可能発電と高度なバッテリー蓄電を含む分散型電源システムは、世界中に急増するでしょう。グリッドのインフラが脆弱な地域では、特にそのような傾向が見られます。これは、一元管理されて大規模な発電所と強力なグリッドに大きく依存する化石燃料エネルギーの多くを置き換えます。
しかし、再生可能エネルギーの大部分には、電力システムの安定運用に新たな課題が生じます。このような課題に対処するため、CATL社は革新的な高電圧グリッド形成エネルギー貯蔵テクノロジーを開発しました。これによってゼロカーボン・エネルギーシステムを安定させる役割を果たします。グリッド周波数調整、無効電力補償、ダンピング制御、システム慣性サポートを実現します。優れたブラックスタート機能も備えており、昨年スペインを襲った大規模停電のような事態には不可欠です。
このテクノロジーはエンジニアリング分野で実証されており、中国ではこのテクノロジーを応用して、すべてが風力、太陽光、蓄電によって電力を供給するオフグリッドの工業団地を建設することで、40GWhのバッテリー工場に供給します。高度なエネルギー・テクノロジーにより、ネットゼロの電力システムが構築可能な方法について紹介します。
分散型だけでなく、未来のエネルギーシステムはよりインテリジェントになります。膨大な量のデータを処理し、再生可能エネルギーの発電量と消費量の変動に適応できるようになります。エネルギー需給のバランスを取るため、高度なAI駆動型スケジュール調整と最適化が必要になります。たとえば、上海にあるSenseTime社のAIデータセンターでは、AIを活用してエネルギーシステムの管理を強化し、コンピューティング業務の変動するエネルギー需要の管理を支援しています。
3つ目としては、循環型経済はゼロカーボン・エネルギーの実現には不可欠です。使用時に燃焼される化石燃料とは異なり、ゼロカーボン・エネルギーシステムに使用される材料はリサイクルできます。CATL社はこの取り組みの最前線に立ち、ニッケルとコバルトで99.6%、リチウムで96.5%という業界最高の回収率を達成しました。重要な原材料の安定的かつ持続可能な供給を構築するため、当社は非政府組織や業界の同業者とも緊密に協力し、この分野で循環型経済を推進しています。
ゼロカーボン・テクノロジーの継続的な進歩に後押しされ、持続可能エネルギーの時代は遠いビジョンではなくなり、急速に近づいています。私の予想では、2030年は持続可能エネルギーの時代における本格的な幕開けになります。
どうやってたどり着けるのでしょうか?私の回答は次のとおりです。科学は可能性を示しますが、エンジニアリングと製造によって目的到達までの速度が決定されます。
基礎科学が変革の究極のソースであることは変わりません。材料科学、人工知能、新しいエネルギーシステムの飛躍的な進歩は、未来の姿に影響を与え続けます。正直なところ、完全な持続可能なエネルギーシステムに必要なもので、現在のテクノロジーで解決した課題は30%も満たないかもしれません。破壊的なテクノロジーの多くはまだ出現しておらず、基礎的な研究がまだ多く残されています。
テクノロジーが本格的に世界を変えるには、研究所を超えて大規模に適用しなければなりません。現在、当社は凝縮型電池、固体電池、ペロブスカイト太陽電池などの最先端領域で科学とテクノロジーにおける飛躍的な進歩を成し遂げました。しかし、このようなイノベーションを研究所から市場へと拡大するには、課題がまだたくさん残っています。そのため、当社は研究開発に多額の投資を行っています。この投資額は同業他社の全社の合計を上回ります。
地球温暖化対策は気候問題として捉えられる一方、本質的にはエネルギー問題であり、根本的には開発問題になります。国際協力がこの問題に対処するうえで最も効率的な方法だと当社は考えており、バッテリーのテクノロジーや経験を世界と共有させていただければと思います。当社は会社の初期段階ではバッテリーを輸出し、現在の「現地市場向けに現地生産」に進化しました。パートナー企業が独自のバッテリー工場を建設できるように、テクノロジーのライセンス供与も行っています。
持続可能エネルギーの時代への移行を加速させるには、より効率的でお手ごろな方法によって高度なエネルギー・テクノロジーを世界的に拡大する必要があります。しかし、当社の経験によると、一部の市場では建築規制や設備規制が生産コストを上昇させる原因になります。私は解決策を提案します。中国で実施されている建築や設備に関する同様の規制を採用した経済特区を設立することです。中国での成果が証明されているため、これによって生産性は急速に拡大されます。
みなさま、コロンビア大学による最近の研究では、2027年には産業革命前の水準より気温が1.7℃上昇することが予測されています。地球温暖化に対処するには、即座に行動して持続可能なエネルギーシステムを構築しなければなりません。これにはテクノロジーの飛躍的な進歩、勇気、知恵が必要になります。
エネルギー転換の先駆者として、CATL社は科学界、政府、企業、このミッションに取り組むすべての人々とより緊密に協力していきたいと考えています。ネットゼロ・エネルギーの未来に向けて協力し、未来の世代に健康で緑豊かな地球を残していきましょう。
SOURCE Contemporary Amperex Technology Co., Limited (CATL)
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